世界の栄養改善に関する情報
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栄養改善に関する国際的な目標
栄養改善に関する国際的な目標を一覧にまとめています。一覧はこちらをご覧ください。
世界保健機関 World Health Organization (WHO)
WHO global strategy for food safety 2022-2030 (食品安全のWHO世界戦略2022-2030)
Healthy Diet (Fact sheet) (健康的な食事)
成人、幼児・児童のための健康的な食事を構成する基本原則や、健康的な食生活を維持するための実践的なアドバイス、健康的な食生活の促進について記載されています。
日本WHO協会による日本語翻訳版はこちらをご覧ください-「健康的な食事」
出典;公益社団法人日本WHO協会のWebサイト https://japan-who.or.jp/factsheets/factsheets_type/healthy-diet/
Sustainable Healthy Diet : guiding principles (持続可能で健康的な食事に関する指針)
本指針はFAO とWHOが共同して作成しました。「持続可能で健康的な食事」を構成するものについて、またSDGs達成に貢献する上で食料消費と食生活が果たす役割が強調されています。「持続可能で健康的な食生活」には食生活の持続可能性と健康性という2つの側面が含まれています。
持続可能で健康的な食事とは、個人の健康とウェルビーイングのあらゆる側面を促進し、環境への負荷と影響が少なく、アクセスしやすく、手頃な価格で、安全かつ公平で、文化的に受け入れられる食事パターンである。持続可能で健康的な食生活の目的は、すべての個人の最適な成長と発達を達成し、現在および将来の世代のすべてのライフステージにおける機能・身体的、精神的、社会的ウェルビーイングを支援すること、あらゆる形態の栄養不良(低栄養、微量栄養素欠乏、過体重、肥満など)の予防に貢献すること、食事に関連するNCDsのリスクを低減すること、生物多様性と地球環境の健康保全を支援することである。持続可能で健康的な食生活は、予期せぬ結果を避けるために、持続可能性のあらゆる側面を兼ね備えていなければならない。
Malnutrition (Fact sheet) (栄養不良)
Malnutritionとは栄養不良のことであり、栄養不良の定義や世界の状況について記載されています。
日本WHO協会による日本語翻訳版はこちらをご覧ください-「栄養不良」
出典;公益社団法人日本WHO協会のWebサイト https://japan-who.or.jp/factsheets/factsheets_type/malnutrition/
Obesity & Overweight (Fact sheet) (肥満と過体重)
肥満と過体重の定義と世界の状況について記載されています。
日本WHO協会による日本語翻訳版はこちらをご覧ください-「肥満と過体重」
出典;公益社団法人日本WHO協会のWebサイト
https://japan-who.or.jp/factsheets/factsheets_type/obesity-and-overweight/
Salt reduction (Fact sheet) (減塩)
世界保健機関(WHO)は、血圧を下げ、心血管疾患(CVD)、脳卒中、冠動脈性心疾患(CHD)のリスクを減らすために、成人のナトリウム摂取量を2g/日(食塩5g/日)未満に減らすことを強く推奨しています。
日本WHO協会による日本語翻訳版はこちらをご覧ください-「塩分の削減」
出典;公益社団法人日本WHO協会のWebサイト https://japan-who.or.jp/factsheets/factsheets_type/salt-reduction/
●関連内容
国際連合食糧農業機関 Food and Agricultural Organization of the United Nations (FAO)
FAO Strategic Framework 2022-31 (FAO戦略フレームワーク2022-31)
The State of Food Security and Nutrition in the World(世界の食料安全保障と栄養の現状)
「世界の食料安全保障と栄養の現状」は国際連合食糧農業機関(FAO)の主要報告書の1つであり、5つの国連機関(FAO, IFAD, UNICEF, WFP, WHO)が共同で制作する年次主要報告書です。飢餓の撲滅、食料安全保障の達成および栄養の改善に向けた進捗状況を報告するとともに、こうした目標を達成するための主要な課題を詳細に分析しています。
Food-based dietary guidelines (食品に基づいた食生活指針)
世界の各加盟国のフードガイド・食生活指針の情報が掲載されています。
Scaling Up Nutrition (SUN)
Scaling Up Nutrition (SUN) Movementは、SUN諸国と呼ばれる66カ国とインドの4州が主導するイニシアティブであり、2030年までにあらゆる形態の栄養不良をなくすという使命のもとに、社会全体から数千人の関係者が参加している枠組みです。
SUN運動(SUN Movement)は2010年に世界の栄養課題に取り組むために国連事務総長によって発足しました。4つのSUNネットワーク(SUN市民社会ネットワーク、SUNビジネスネットワーク、国連栄養、SUNドナーネットワーク)から成り、それぞれ4,000以上の市民社会組織、約1,400の企業、5つの国連機関、国際的なドナーや財団のグループで構成されています。
Scaling Up Nutrition Business Network (SBN)
SBNはSUN諸国の中で、民間セクターを関与させるための重要なプラットフォームとしての役割を担っています。SBNは、SUN諸国の栄養政策に沿い、それを支援する形で、栄養改善に貢献し、また投資するため、世界および国家レベルで民間セクターの動員を促進し、調整しています。
The Global Alliance for Improved Nutrition (GAIN)
栄養改善のためのグローバル・アライアンス(GAIN)は、スイスを拠点とする財団で、栄養不良による人々の苦しみに取り組むため、2002年に国連で設立されました。政府、企業、市民社会と協力し、すべての人々、特に最も弱い立場にある人々に対し、より栄養価の高い食品を提供できるよう、食料システムの変革を目指しています。
Malnutrition (栄養不良)
栄養不良の定義及び現状を記載しています。
Access to Nutrition Initiative (ATNI)
ATNIは栄養へのアクセスを改善するための市場変革を推進する世界的な非営利団体です。民間企業を評価し、栄養へのアクセスを改善することで、健康的で手ごろな価格の食品をすべての人へ提供することを目指しています。
ATNIの使命は、2030年までに企業の食品・飲料売上の少なくとも半分が健康的な製品から得られるように市場を変革し、すべての人々が健康的で持続可能な食生活をおくることができるよう貢献することです。
ATNIは、企業や投資家から政策立案者、消費者団体から成る利害関係者と緊密に協力し、世界の食料システムの再構築に取り組んでいます。
“ATNI Launches Project to Standardize the Definition of Healthy Food Products”(ATNI は健康的な食品の定義を統一するプロジェクトを立ち上げる)
2023年6月に、健康的な食品の定義を統一するプロジェクトを立ち上げています。 近年、健康的な食生活は持続可能な投資の重要な一部となりつつあります。 栄養における投資戦略を改善するためには、健康的な食生活を奨励し、あらゆる形態の栄養不良に対処するために、企業の行動を評価し、説明責任を果たす必要があるということです。しかし現在のところ、「健康的」の定義として世界的に統一され受け入れられているものはないため、より健康的なポートフォリオに向けた食品企業の取り組みを評価・比較することは困難となっています。この分野における整合性の欠如を踏まえ、ATNIは、健康的な食品の定義に関する進展を促進するプロジェクトを立ち上げることになったと報告されています。
Food in the Anthropocene: the EAT-Lancet Commission on healthy diets from sustainable food systems(人新世における食:EAT-Lancet委員会 持続可能な食料システムからみる健康的な食事)
EAT-Lancet Commission Summary Report
The Planetary Health Diet
フードシステムには、人間の健康を育む可能性と環境のサステナビリティを支える可能性があるが、現在、その両方が脅かされている。増え続ける世界人口に、持続可能な食料システムを構築し健康的な食生活を提供することは、喫緊の課題である。世界人口の多くが栄養不足や肥満など不適切な栄養状態にあり、多くの環境システムやプロセスが食料生産の限界を超えており、食料システムの世界的な変革が求められています。
EAT-Lancet委員会は、人と地球の両方にとって健康的な食事としてThe Planetary Health Dietを提唱しています。The Planetary Health Dietは、人間の健康と環境の持続可能性のために最適な食事の食品構成を示しています。
世界の疾病負荷研究 Global Burden of Disease (GBD)
世界疾病負担調査は、世界中の様々な原因による障害と死亡を測定しようとするものです。世界各国の健康に関する膨大なデータを用い、国、時間、年齢、性別にまたがる健康リスクを比較、定量化することを可能にしました。GBDのサイトの” Research library”では、様々な形でデータを比較をするためのツールを使用することができます。
世界栄養報告 Global Nutrition Report (GNR)
グローバル・ニュートリション・レポート(GNR) は、世界の栄養状態を独立した立場から評価する世界有数の報告書です。入手可能な最良のデータ、詳細な分析、エビデンスに根ざした専門家の意見を提供し、緊急に必要とされる栄養に関する行動の推進を支援します。
Country Nutrition Profiles (国別栄養プロフィール)
国別栄養プロフィールは、世界、地域、国レベルの栄養に関する最新データをまとめたものです。さまざまな地域の比較や、世界保健総会で設定された世界的な栄養目標に対する各国の進捗状況を知るために利用することができます。
日本の結果のページはこちらからアクセスできます。
Nutrition Accountability Framework (NAF) Commitment Tracker (栄養説明責任フレームワーク コミットメントトラッカー)
栄養説明責任フレームワーク(NAF)は、栄養に関する行動を起こすためのSMARTコミットメントを登録し、その行動を監視するための世界初の独立した包括的なプラットフォームを構築しました。NAFコミットメント・トラッカーは2022年9月に開設され、登録されたすべてのコミットメントを検索することができ、どこで、誰が、どのような目的で、どのような行動を起こしているかを詳細に把握することができます。
独立行政法人国際協力機構(JICA)
栄養プロファイル
アジア地域、大洋州地域、アフリカ地域などの各国の栄養状況を網羅的に把握することを目的に、広く一般に公開されている情報です。